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二つ目は「燃える木の葉」。照らしてみると浮かびあがった文字は
「Maple」
こっちは現実世界の楓がモデルらしい。

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三つ目は……そう、「僕自身」だ。
僕は金庫の中に手を入れ、ライトで照らした。すると……
文字が浮かび上がった。そこに現れた名前に僕は驚きを抑えられなかった。
そこに書かれていた名前は……

「Kazemachi Mion」

風街、ミオン。

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#FRプロ
見つけたようだね。君はその名前に見覚えはあるはずだ。

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ふと思考に割り込むように声が響いた。
風街ミオン……
2月14日、バレンタインデーに僕が空想した、物語の中の女の子。
……だと思っていた。
でも、僕の手にその名前が刻印されていた。それがこのライトで照らされた。
つまり……ミオンは現実世界に存在する人間で、しかも僕がそのコピー……？

 

#FRプロ
その通りだ。そろそろ明かしておこう。
Kazemachi Mion……
風町美音。
それは私、いや、僕の名前だよ。

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#風街ピリカ
君が美音だって……？じゃあ僕の夢に出てきた女の子は一体……？

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#風町美音
あれは僕がそのように君の夢をいじったんだよ。
チョコレートも、「ありがとう」の手紙も、僕がそちらに送り込んだものだ。

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#風街ピリカ
夢を……なぜわざわざそんなことを……？

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#風町美音
君のモチベーションを掻き立て、アルバム作成を早めてもらうためだよ。
実際君は「お返しをするため」と、ホワイトデーにはアルバムを完成させてくれた。
それは僕の計画成就に必要なことだった。

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#風街ピリカ
アルバムを完成するよう仕向けられていた……？
いやそれよりも、君が風町美音で、僕にもその名前が刻まれている、ということは……

 

#風町美音
そうだ。君は僕だ。
僕という人間を「魔法の紙」を使ってコピー生成したもの。
それが君、風街ピリカだよ。

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#風街ピリカ
僕がコピー……君と僕が本来は全く同じ人間だというのか？

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#風町美音
そうだ。全国各地を旅すること、美しい景色を愛すること。
そして音楽を作ることも。
全て僕自身もやってきたことだ。君と同じだ。

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驚きと共に、全てが腑に落ちた。
彼の言っていることにそれほど反論する気にならないこと。
むしろ共感を抱く部分が多かったこと。
全て、そもそも同じ人間、同じ人格だったからだ。

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#風町美音
さて……僕と君が本来同一の存在だと頭に入れてくれれば、僕がやろうとしていることも理解してくれると期待しているよ。
そろそろ最後の謎に移ろう。
3つ目の謎は「風街ピリカが現実世界へ行く方法」だ。
先に言っておくと、この謎において君に出来ることは何もない。
だが頭を働かせて考えることはできる。
答えに辿りついてくれると信じているよ。君は僕なのだから。

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そう言うと彼……改め、風町美音は話を終えた。
同時に、机に1枚の紙が現れた。
 

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