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​「砂塵街旅行記」

一面の砂丘を越えては
黄金と青の境界を歩く
導いてくれる 砂の妖精たち

乾いた風が流る先は
熱に霞んだ漆黒の影
空を指し示す 文明の骸

砂嵐を耐えて 瓦礫を越えて
共に進んでいく
どこか優しい 足音鳴らし
辿り着いた景色

僕の眼前には街の遺跡 
悠遠を経て眠っていた
どこまでも静かな空気が
ただ優しく頬を掠めた

 

無限の世界と時間の中
有限の僕ら出逢った奇跡
そんなありふれた言葉も
確かになってしまう
胸に刻んだ 砂塵街旅行記

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